フィンランドNokiaは7月22日(現地時間)、2010年第2四半期(4月-6月期)の業績報告を行った。同期売上高は横ばい、純利益は40%減少し、予想シェアは前年同期の35%から33%に縮小した。だが、スマートフォン分野ではシェア41%を維持、望みを残した内容となった。
総売上高は100億300万ユーロ(約1兆1188億円)で、前年同期比1%増。内訳は、デバイス&サービスが前年同期比3%増の67億9900万ユーロ(約7604億4500万円)、地図のNAVTEQが同71%増の2億5200万ユーロ(約281億8500万円)、通信インフラ機器のNokia Siemens Networksは同5%減の30億3900万ユーロ(約3399億円)だった。純利益は2億2700万ユーロ(約253億8900万円)で前年同期から約40%減少した。
販売台数は1億1110万台で前年同期から8%増加した。予想シェアは前年同期の35%から2ポイントダウンし、33%となった。"コンバージド"とするスマートフォン分野では前年同期比42%増の2400万台を売り上げ、予想シェアを41%としている。平均販売価格(ASP)は61ユーロ(約6822円)、前年同期の64ユーロ、前期(2010年第1四半期)の62ユーロから減少となった。スマートフォンのASPも前年同期比20%減少し、143ユーロ(約1万6000円)と報告している。
デバイス・サービスの地域別売り上げは、中国(前年同期比21%増)、ラテンアメリカ(同31%増)、欧州(1%増)で増収となったが、強化が急がれる北米が同16%減となり大きな課題を残した。このほか、中東・アフリカ(同10%減)とアジア太平洋(同2%減)も減少している。
NokiaのCEO、Olli-Pekka Kallasvuo氏は厳しい競争下にあることを認めながら、楽観できる要素として、全体の携帯電話市場の成長と自社が強い途上国市場の成長、低価格機種のラインナップ改善による携帯電話事業の好業績などを上げている。スマートフォンでは、年内に発売予定の次期フラッグシップ「N8」について、「Symbian^3」採用により「これまでで最も優れたユーザーエクスペリエンスを提供できる」とコメントしている。