富士重工業と日立製作所は7月21日、ウィンド・パワー・いばらきが建設中の港湾外洋上風力発電施設「ウィンド・パワー・かみす風力発電所」に提供した大型風力発電システムが7月1日から本格稼働を開始したことを発表した。

同風力発電システムは「SUBARU80/2.0 風力発電システム」と呼ばれ、富士重工業と日立製作所が共同で開発。ウィンド・パワー・かみす風力発電所に7基が設置されている。

同施設は鹿島灘に面する海岸線から約50メートル沖合いの海上約2キロメートルにわたって配備された、国内初の港湾外の外海設置型風力発電施設とされている。

「SUBARU80/2.0 風力発電システム」は直径80メートルのローターを装備。定格出力は1基あたり2,000kWとされ、7基を合わせると年間で約7,000世帯分の電力をまかなえるという。

また、同システムは突風に強い「ダウンウィンド方式」の風車を採用していることが特徴とされており、2,000kW級の風力発電システムでこの方式を採用した商用化設備は世界初とされる。

なお、「SUBARU80/2.0 風力発電システム」について富士重工業は風車本体のナセル・ブレードやタワーなどの製造を担当。営業のほか、発電機やパワーコンディショナーなどの製造、据付を日立製作所が担当している。

「ウィンド・パワー・かみす風力発電所」の外観