ネットスイートは7月21日、同社のSaaS型統合業務アプリケーション「NetSuite」とブイキューブのビジュアルコミュニケーションサービス「V-CUBE」を連携し、「NetSuite Connect for V-CUBE」としてサービス提供を開始すると発表した。

ネットスイート 代表取締役社長 田村元氏

ネットスイート 代表取締役社長の田村元氏は、今回の発表について、「クラウドサービス間の連携が行われたこと、また、ビジュアルコミュニケーションとCRMが統合されたことがポイント。異なるクラウドを連携させることで、新たな価値が生まれる」と説明した。

同サービスでは、V-CUBEが取得するコミュニケーション履歴(オンラインセールス活動、ウェブセミナー、遠隔サポート、セミナーの参加履歴、アンケート情報など)をNetSuiteの顧客データベースと統合し、一元管理する。

NetSuiteにV-CUBEが提供するビジュアルコミュニケーション機能が加わることで、これまでは対面でしか行えなかったデモやセミナーがオンラインで行えるようになってコスト削減が図られるとともに、きめ細かな顧客との関係性の構築が実現される。

同サービスは、マーケティング向けサービス「DIGITAL MARKETING SOLUTION」、営業支援向けサービス「DIGITAL SALES SOLUTION」、サポート向けサービス「DIGITAL SUPPORT SOLUTION」の3つのサービスから構成される。

NetSuite Connect for V-CUBEのコンセプト

ブイキューブ 代表取締役社長の間下直晃氏

ブイキューブ 代表取締役社長の間下直晃氏からは、ビジュアルコミュニケーションの市場規模や可能性について説明があった。

同氏は、「国内の2007年のビジュアルコミュニケーション市場の規模は60億円だが、2017年には1,200億円に上ると予測されている。米国では2007年の時点で1,200円規模に達しており、これまでのITトレンドから考えると、日本も米国の後を追って市場が成長するだろう」と述べた。

現在、ビジュアルコミュニケーションの利用によりヒトの移動が削減することなどから、エコに有効であるほか、コストダウンを実現するとして、注目されているという。

発表会では、デモが行われ、NetSuiteの画面からボタン1つ押すだけでV-CUBEが持っているセミナー情報などを取り込んで、それに基づき、セミナー受講者にセミナー前のメールを送ったり、セミナー中のチャットの様子を確認したりする様子が披露された。V-CUBEでは、ユーザーに対してURLを割り振っており、このURLからユーザーの行動をトレースすることができる。

NetSuite Connect for V-CUBEでは、ボタン1つを押すだけで、V-CUBEの情報をNetSuiteに取り込める

V-CUBEでセミナーを行う際は、受講者の画面に講師の姿が、講師の画面には受講者の姿がうつる。セミナー中はチャットによってコミュニケーションを図る

同サービスの開発はネットスイートの販売代理店であるアイネットが行い、販売も同社が行う。同サービスの統合パッケージは月額7万6,000円、初期費用25万円からとなっている。

NetSuite Connect for V-CUBEの価格体系