NECシステムテクノロジーは7月15日、電力監視技術を用いて高齢者の安否確認を実現する仕組み「24時間安否見守りシステム」を開発したと発表した。

同システムは、一人暮らしの高齢者の安否状況を遠方に住む家族に知らせるもので、「家電利用状況計測センサ」と「扉開閉状況計測センサ」の2つの装置によって構成される。

「家電利用状況計測センサ」は、高齢者側の住居で普段使用されている家電製品の電源コードとコンセントの間にはさんで設置するもので、家電製品の動作状態の推定を可能にする。「扉開閉状況計測センサ」は、冷蔵庫や電子レンジなどの扉が備わった家電製品や部屋のドア部分に設置し、高齢者によるドアの開閉情報を検知する。

これらの情報をもとに、長時間冷蔵庫の扉が開いている……といった「日常の使い方とは異なるパターン」をシステム側(「安否判断ルール」と「推論エンジン」)で把握し、安否判断を行う。もしここで「危険な状況である」と判断された場合は、遠方に住む家族に対して電子メールで数秒以内に通知される仕組みとなっている。

同システムは留守番中の子どもやペットの見守りにも応用可能とされ、同社は今後、実証実験の結果を踏まえながら自治体やサービス事業者への提案活動を行うとしている。