NTTデータは7月13日、千葉県の地域医療連携ネットワーク「わかしお医療ネットワーク」において、慢性疾病管理プログラムの運用を7月14日より開始すると発表した。
「わかしお医療ネットワーク」は、千葉県立東金病院を中心とした地域連携医療ネットワーク。地域における医療機関同士で診療情報を共有することにより、患者に対する迅速かつ適切な治療の提供を実現する。
今回発表された「慢性疾病管理プログラム」は、NTTデータと東金病院が共同で開発。検査値の変化を常に監視し、対象となる患者の早期治療への誘導を可能にするほか、重症化を予防することなどが目的とされている。
同プログラムには重症化の恐れがある患者の危険度を知らせる機能(診療支援アラーム・ガイドラインパス機能)が実装されており、これによって診療所のかかりつけ医と病院の専門医との間で役割分担を行い、かかりつけ医は比較的症状の軽い患者を中心とした治療に注力するといったことが可能になるという。
また、医師や看護師など人的医療資源が限られた地域でも効率的な疾病管理が行えるようになり、結果として地域の患者の病状悪化を抑えることが可能となるため、医療費増大の抑制効果も期待できるという。
なお、NTTデータは今回の発表内容のような地域医療アプリケーションを全国で順次展開する予定としており、クラウド技術をベースとした「医療情報連携プラットフォーム」を2010年10月から稼働開始する。