IDC Japanは7月13日、国内携帯電話市場の2010年第1四半期(1月~3月)の出荷台数を発表した。同発表によると、同期の出荷台数は前年同期比2.7%増の853万台で、前四半期に引き続き2四半期連続のプラス成長を記録した。
今回、同市場がプラス成長を維持した主な要因として、「先進ユーザー層による買い替え需要が好調であったこと」、「NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの大手3社の積極的な新製品の投入があったこと」の2点が挙げられている。
ベンダー別で見ると、シャープがシェア26.8%で第1位を獲得し、16四半期連続してトップの地位を維持することになった。第2位には、前四半期の第3位から1つ順位を上げてパナソニックがランクインした。東芝と携帯事業での合弁を発表した富士通は「らくらくホン」が安定した出荷を続けているが、全体的に伸び悩み傾向にあることから、前四半期の第2位から順位を1つ落とす結果となった。
PC、携帯電話&クライアントソリューション シニアアナリストの木村融人氏は、2010年の見通しについて、「新規スマートフォン端末の市場投入などで市場が活性化されることは大きなプラス材料と言えるほか、販売動向でも大きな落ち込みはなく、需要の安定化の兆しが見られる。この状況が続けば、2010年の年間出荷台数はプラス成長を記録する可能性もある」と述べている。
2010年第1四半期 国内携帯電話出荷台数ベンダー別シェア 資料:IDC Japan |