米YouTubeは7日(現地時間)、TV向けのユーザーインターフェイスを備えた「YouTube Leanback」をベータ公開した。
Leanbackを利用するには、Googleアカウント(YouTubeアカウント)が必要だ。Leanbackにアクセスし、Googleアカウントでログインすると、ブラウザ画面全体にYouTubeプレイヤーが広がり、すぐにYouTubeでサブスクライブしているチャンネルの動画の再生が始まる。下矢印キーを押すと再生コントロールが現れ、もう一度押すとフィードやカテゴリなどを切り換えながら動画をブラウズするストリップが広がる。
検索機能も用意されているものの、基本的にLeanbackはビデオフィードにアクセスするためのユーザーインターフェイスであり、矢印キーとEnterキーのみの操作で十分に楽しめる。
Googleは今年5月に開発者会議Google I/OでGoogle TVを発表した際にLeanbackのデモを初披露した。YouTubeのHunter Walk氏は、Leanbackを「パーソナルビデオフィードを楽しむためのユーザーインターフェイス」と説明していた。ユーザー自身がサブスクライブしているチャンネルの動画だけではなく、友だちがフィード配信したお気に入り動画もチェックできるなど、「Leanbackはリビングルームにソーシャルをもたらす」(Walk氏)としていた。ほかにも「My Rentals」というカテゴリを設けて、ユーザーがYouTubeでレンタルした作品に簡単にアクセスできるようにするなど、Leanbackを通じてリビングルーム向けのYouTubeサービスを拡大していく模様だ。
米国人がTV視聴に費やす時間の平均は1日5時間。これに対してYouTubeに費やす時間は15分程度である。短時間でも効果的な広告配信、またはユーザーの視聴時間の延長がYouTubeの課題であり、リビングルームのソファにもたれ(lean back)ながらの"ながら見"は後者を実現するための取り組みになる。