Wind Riverは、組み込みデバイスソフトウェアのテストを監視、実施、管理するためのテスト自動化システム「Wind River Test Management」の最新バージョンを発表した。

同テストシステムに搭載された動的解析技術は、テストに際してデバイスの実行時の動きを可視化し、即座に対処できる実効的なフィードバックを提供することが可能であり、同フィードバックを利用することで、高品質な製品を予算内でスケジュールどおりに提供できるようになると同社では説明している。

また、新タイプのイテレーティブ開発、およびアジャイル開発のテスト手法をサポートしており、開発サイクルの最後(ソフトウェアの完成時)にテストが持ち越される従来のプロセスとは異なるこれらのアプローチにより、中間リリースのテストを繰り返し行うことが可能となるほか、変更主導型テスト機能により、どのソフトウェアが新しいか、それを検証するにはどのテストを実施すべきかをテストチームに自動的に通知することも可能となっている。

さらに、大規模なアプリケーションを監視するための実行時テストカバレッジのスケーラビリティが従来比で10倍向上しているほか、コードの変更箇所を検出し、変更ベースのテスト自動化を可能にする機能を搭載、イテレーティブ開発やアジャイル開発のテストを簡素化することが可能。

加えて手動による手順とスクリプト化された手順を組み合わせて、高度なハイブリッド型デバイステスト手順を実現、完全自動化テストへの移行を容易に行うことが可能となったほか、添付ファイルを伴う新しいコンポーネントベースのモデルによる自己完結的なデータ駆動型でモジュール方式の保守可能なテストが可能となった。

このほか、マルチコアデバイスや複数のデバイス向けテストベッドのサポート強化も行われており、既存のテスト資産の利用が可能なことに加え、スタンドアロンシステムとしても実装することが可能だ。また、一般的な市販ツールや内部で開発されたテスト環境の価値を高めるために、オープンインタフェースを介して統合することも可能となっている。

なお、同システムは、IBM Rational JazzプラットフォームをベースにしたIBMの品質管理ライフサイクルソリューション、IBM Rational Quality Managerを補完することが可能となっている。