竹中工務店は7月6日、2010年6月に竣工した富士の湧水株式会社のミネラルウォーター製造工場「富士の湧水第3工場」(山梨県富士吉田市上吉田)に、地下水だけで工場の空調と製品の冷却を行う一体型システムを適用したことを発表した。
同システムは工場の空調設備と生産設備が互いに熱交換を行う仕組みとなっており、建物全体を冷房した空調用地下水を再度同工場の自動倉庫内の製品冷却などに段階的に利用する(この仕組みは「カスケード利用」と呼ばれる)。これにより、より高い温度の廃熱温水を得ることが可能となり高効率で製品予熱を行えるほか、地下水の使用量を削減できる。
このシステムが導入された同工場は、同システム非採用の場合と比べ、工場全体で約30%のCO2排出量の削減を実現したという。また、同工場は建物の環境性能評価指標であるCASBEEで最高の「S」ランク評価を認証取得予定とされる。