大日本印刷は、CGで作成したキャラクターやロゴマークなどの3D印刷「DynaCube 3D(ダイナキューブスリーディー)」を短時間に制作できる専用ソフトを開発した。

「DynaCube 3D(ダイナキューブスリーディー)」左側から見た場合(左)と右側から見た場合(右)。キャラクターの頭部や腕部の回り込みが分かる

DynaCube 3Dは、DNPと東京農工大学高木研究室が2008年に共同開発した、裸眼でダイナミックな奥行を感じることができる3D印刷技術。画像データを3D印刷用データに変換して印刷し、レンチキュラーシート(表面に微細なカマボコ状の凸レンズが並んだ透明シート)に貼り合わせることで、よりリアルな立体感を印刷物上に再現することができる。

これまで、DynaCube 3Dを使って、リアルな奥行き感のある高品質な3D印刷物を製作するには、実在する被写体を特殊な撮影装置を使ってさまざまな位置から約1000回撮影し、3D印刷用の特殊な画像データに変換していたが、今回開発されたソフトによって、約10分の1の時間でDynaCube 3Dの制作に必要な3D印刷用データに変換できる。同ソフトでは、Mayaフォーマットの3DCGデータからDynaCube 3D用の画像データを出力可能となっている。

サイズはA3(420×297mm)からB2(787×515mm)に対応し、価格は仕様により変動。たとえば、同ソフトに対応したデータをDNPに入稿し、3DCGデータの修正作業がなく、A3サイズで100部制作した場合は、画像出力から製造まですべて込みで100万円(税抜き)からとなるとのこと。