雑誌『+DESIGNING』、雑誌『Web Designing』、『マイコミジャーナル』の3媒体が、様々なジャンルのクリエイターたちを100人連続で紹介していく新企画。第32回は、テクニカルディレクターの長井健一が登場。
長井健一プロフィール
1980年新潟市出身。京都に本社をおくWebプロダクション「ワン・トゥー・テン・デザイン」勤務。インタラクティブデザイングループ チーフテクニカルディレクター。WebシステムやFlashコンテンツの開発経験を基に、テクニカルリーダーとして社内のチーム開発を牽引。多くの大型プロジェクトに携わる。アジア太平洋広告祭、グッドデザイン賞など国内外の受賞多数。近年は書籍執筆やセミナーでの講演も行う。「おもしろくて伝わるWebが作りたいです」。
Q&A
――この仕事に就こうと思った年齢ときっかけは?
長井健一(以下、長井)「23才。その当時は大学生で就職活動の時期だったんですが、そのとき手がけたWeb制作の仕事がおもしろくて。徹夜作業明けに第一希望の企業の面接があったんですが、それをドタキャンして作業に没頭したことがありました。そのとき『一生これでメシくっていこう』って」
――これまでで一番思い入れのある仕事は?その理由や思い出を教えてください。
長井「先日ようやく公開した、弊社Webサイトのリニューアルです。構想から1年以上、制作に半年以上、これまで経験したことのない規模の制作で、さらに3D格闘ゲームという未知の分野への挑戦のため、毎日が試行錯誤の連続でした。キャラクターデザイン、3Dモデリング、3Dエンジン、モーションキャプチャー、バトルシステムなどなど……。チームで何度も何度もモックを作っては相談しあい、最終形への到達には膨大な工数を要しました(詳しくは弊社実績サイトをご覧ください)ですが、公開を迎えた現在、そうやって『ものづくりにひたむきなスタッフが多くいる』と強く感じることができ、個人ではなく会社で制作に臨む意義を再認識することができました。これからもこのメンバーで共にものづくりに励むことができたらな、そう本気で思っています」
CREATIVE IS ENDLESS BATTLE - 1→10design, Inc. |
――この仕事を辞めようと思ったことはありますか?また、そのきっかけは何ですか?
長井「うーん、特にありません。日ごろ『一生Flashでメシ食えなかったら負けかなと思っている』と考えてます。青いですかね(笑)。これから年をとっていくと、その考えは変わってくるのでしょうか……?」
――これから取り組んでみたいこと、関わってみたい仕事は何ですか?
長井「日ごろプログラムばかりなので、そろそろデザインの勉強がしたいです。ちなみにデザインスキルはクソレベルです……」
――愛用している、思い入れのある道具や本、ものを教えてください。
長井「書籍『Flash OOP』。Flash OOPという凄まじい勉強会があって、そこに憧れのクリエイターさんが集うと聞いて、自腹で何度も東京に行きました。ふとしたことで執筆にもつながった思い出深い本、いや、勉強会です。とても感謝しています」
「Flash OOP Japan」による書籍。写真は、長井氏本人も執筆に加わった『FLASH OOP for ActionScript 3.0』 |
――尊敬している人を教えてください。
長井「この業界の第一線にいる方々。仕事をご一緒させていただいたこともありますが、本当にスゴい人ばかりでマジ凹みます……orz その背中に追いつきたいなぁと、いつも思ってます」
――アイデアを練る場所、時間などを教えてください。
長井「通勤時間。京都の街並みをママチャリで疾走する片道25分は、考えごとにちょうどいいですよ」
――1カ月で仕事をしない日は何日ありますか?
長井「仕事によりますね。忙しいときはあまり休みませんが、案件終わりのタイミングでは、きちんと休むようにしています」
――理想的なオフの過ごし方は?
長井「自分の作品を創ること! って、いつも疲れてて創るヒマさえないのが現状ですけど……」
――趣味やコレクションなど、いま、個人的にハマっていることを教えてください。
長井「愛犬!」
――お酒を飲みますか?週何日、どのくらいの量を飲みますか?
長井「週に3日ほど晩酌したり。たまにガッツリ。昔、泥酔して死にかけたことがありました。いろんな人にご迷惑をおかけしました。飲みすぎには気をつけましょう!」
――同業でよく飲みにいく、食事をする人は誰ですか?
長井「仕事の同僚。うちの会社はできる人が多いので、誰と話してもたくさんの刺激を受けます」
作品紹介
左:Honda | エコグランプリ | Formula-E |