米Oracleが保有するオープンソースデータベース「MySQL」のプロジェクト中核メンバーが、MySQLのサポート、コンサルティング、トレーニングを専業とする企業SkySQLを立ち上げた。SkySQLは現在、正式な活動展開に向け準備を進めている。
オープンソースのデータベース開発・サポート企業としてスウェーデンで設立されたMySQLは、2008年に米Sun Microsystemsに買収された。その後、OracleのSun買収に伴い、現在ではOracleの下でプロジェクトが続けられている。
OracleはMySQLへのコミットを示すが、買収完了の過程でMySQLの将来を巡って欧州委員会が調査を行ったり、MySQLのオリジナルコード作成者のMichael "Monty" Widenius氏が買収承認後も反対運動を繰り広げるなど、一部に懸念が残っているようだ。
SkySQLは、CEOを務めるUlf Sandberg氏(MySQLでグローバルサービス担当副社長を務めた)をはじめ、MySQLの元社員がコアメンバーを占めるという。現在、SkySQLのWebサイトには、「MySQLエコシステム向けにエンタープライズ級のサポートとサービスを提供する」とあり、サポート、コンサルティング、トレーニング、マーケティング・営業とあらゆる分野で人材を募集中、と書かれている。
SkySQLの立ち上げについて、Monty Programを立ち上げMySQLのフォークとなる「Maria DB」の開発を進めるWidenius氏は、「MySQL開発者とMySQLユーザーの両方にとってよい知らせ」として、歓迎の意を表している。Widenius氏によると、この2年の間にMySQL社員の半数以上がSun/Oracleを去ったとのことだ。