Texas Instruments(TI)は、現行のUSB High-Speed(USB 2.0)デバイスの10倍を超す伝送速度を実現する、SuperSpeed USB(USB 3.0)トランシーバ「TUSB1310」を発表した。

USB 3.0トランシーバ「TUSB1310」

同製品の内蔵レシーバは差動ピーク・ピークで50mV未満を実現、微弱な信号の検出機能はUSB 3.0標準規格の要求条件の2倍のレシーバ感度を備えており、より長い接続ケーブルが使用可能となるとともに、基板レイアウト設計の問題も緩和することが可能だ。

また、業界標準のリンク・レイヤ・インタフェース(USB 3.0用のPIPE3および、後方互換性を提供するためのUSB 2.0用のULPI)を内蔵していることから、アプリケーション・プロセッサのデジタル・コアと統合して使用した場合、USB 3.0の機能を実現できる。5Gbpsの伝送速度を提供するUSB 3.0物理レイヤのトランシーバを内蔵しており、これは、20/25/30/40MHzの水晶発振子、または外部からの基準クロック周波数を使用して動作するため、BOM(原材料)コストの5%以上の低減が可能となっている。

さらに、包括的なSuperSpeed USB向けデバイスとして、2チャネル内蔵USB 3.0リドライバ/イコライザ「SN65LVPE502」、USB 3.0インタフェース向け2チャネルESDソリューション「TPD2EUSB30」、およびUSBパワー・スイッチ「TPS25xx」などの提供も行っており、周辺回路、ブリッジ、ハブ、ホストなども順次提供予定としている。

なお、TUSB1310、SN65LVPE502およびTPD2EUSB30はすでに量産出荷中で、TUSB1310は175ボールBGAのパッケージで、1,000個受注時の単価(参考価格)は6.00ドルからとなっている。また、SN65LVPE502はQFNパッケージで、価格は同4.25ドルより設定されており、TPD2EUSB30はSOT(DRT)パッケージで、価格は同0.15ドルより設定されている。