東京エレクトロン デバイス(TED)は6月29日、Intel Atomプロセッサの組み込み市場向け提案として、画像処理機器向けのリファレンス・プラットフォーム「アプリケーション・リファレンス・プラットフォーム for Image Processing」を自社ブランド「inrevium(インレビアム)」として商品化することを発表した。2010年9月より出荷を開始し、価格は49万8,000円(税別)を予定している。
同リファレンス・プラットフォームは、Atom Z530(1.60GHz)搭載のCPUモジュール、XilinxのFPGA「Spartan-6」搭載のキャリアボード、Mini Camera Link対応のFPGAメザニンカード(FMC)から構成され、外部カメラを用いた画像処理が可能だ。
Spartan-6にはTEDが開発したMini Camera Link制御用の回路がプログラムされており、外部カメラから画像データを取り込みながら、並行してZ530による処理を行うことで、複雑な画像処理が可能。FPGAはプログラム済みで出荷され、同梱のサンプルプログラムによりすぐに評価を開始することができるようになっている。
また、FPGA回路をカスタマイズしメザニンカードを変更することで、産業用途に必要な外部インタフェースを拡張することも可能だ。
従来、別々の評価基板で行われていたCPUとFPGAの評価作業を、より完成品に近い1つのシステム上で行えることができるため、開発時間の短縮、コスト削減につながると同社では説明している。
なお、同社では、今後カスタマの要望に応じて、プラットフォームのカスタム化や量産化にも対応していく予定としている。