ルネサス エレクトロニクスは6月28日、エンジン制御ユニット、ポンプモータ制御ユニットなどの自動車電子制御ユニット向けに、新開発のパッケージを採用したパワーMOSFET7品種を製品化したことを発表した。7製品ともに、即日サンプル出荷を開始。2010年7月より量産を開始し、量産規模は2012年度に月産200万個を計画している。
7製品は、各種ソレノイド、モータのスイッチング用途やバッテリの逆接続からユニットを保護する用途などに向けたもので、定格電圧40V、60VのNチャンネルMOSFETおよび-30VのPチャンネルMOSFETとなっている。
主な特長としては、従来のTO-252パッケージの48%の面積となる、新開発の8ピンHSONパッケージを採用。小型パッケージながら、連続通電電流75A、最大4.8mΩの低オン抵抗を実現した「NP75N04YUG」では、チャネル・ケース間熱抵抗は1.09℃/W以下を保証している。これによりケース温度25℃固定条件において連続印加電力として最大138Wまで許容でき、TO-252パッケージ製品の性能を損なわずユニットの小型化が可能となっている。
また、「NP74N04YUG」「NP75N04YUG」「NP75P03YDG」の3品種では、連続通電電流として75Aを保証。製品チップと端子間を接続する配線に、車載用途での実績が高いアルミ線を採用し、多本数のボンディングにより大電流化を実現している。
さらに、車載信頼性基準となるAEC-Q101に準拠した175℃/1000時間の耐久試験に合格しており、高温環境となるエンジンルームなどへの搭載が可能となっている。