ブライトコーブは6月22日、スマートフォン向け動画配信ソリューション「Brightcoveモバイルエクスペリエンス」を発表した。
ブライトコーブは、動画配信プラットフォーム「Brightcove」を提供する米Brightcoveの日本法人。動画配信サーバのみならず、動画配信用CMS(Brightcove Studio)や自動エンコーディング機能、視聴レポート機能などを提供しており、ユーザー企業はBrightcove Studioで出力されたタグをWebサイトに組み込むだけで、視聴者の環境に適した動画コンテンツを配信することができる。
メディアから小売りまで業種を問わず世界中で1500以上の企業/組織に採用されており、7000以上のWebサイトに組み込まれている。昨年度の売上成長率は150%。採用Webサイトの数も2倍以上に増えているという。
今回発表されたBrightcoveモバイルエクスペリエンスは、動画配信プラットフォームBrightcoveをスマートフォン向けに対応させたもの。具体的には次の5つの機能/サービスによって構成される。
- Brightcoveモバイルエクスペリエンス for HTML5 : Flash非対応のiPhone/iPad向けに、HTML5で動画を再生する機能を提供。現在、PC向けサイトではFlash製の動画プレイヤーを提供しているが、iPhone/iPadでの閲覧に対してはデバイスを検知して自動的にHTML5に切り替える
- Brightcoveモバイルエクスペリエンス for Flash Player 10.1 : Android端末向けの動画プレイヤーテンプレートを提供。タッチインタフェースを考慮してボタンサイズを大きめにしたほか、ピンチアウトなどのジェスチャーにも対応。さらにデバイスを検知してスクリーンサイズを最適化する機能や、カスタマイズ機能、広告表示機能なども備える。また、ブライドコーブの技術パートナーから150以上のプレイヤープラグインが提供されている
- Brightcove App SDK for iOS / Android : iPhone/iPadおよびAndroid上で動作するネイティブアプリケーションに動画を取り込むためのソフトウェア開発キットを提供
- クラウドエンコーディング : 標準的な形式の動画ファイルをBrightcove Studio上でH.264およびVP6形式にエンコーディングすることが可能。スクリーンサイズや対応ビットレートも細かく指定できる
- ユニバーサル・デリバリ・サービス : 1つの動画コンテンツをストリーミング配信とプログレッシブダウンロード配信の双方で配信することが可能。各種のデバイスに応じて最適な配信方法を選択する機能も用意されている
BrightcoveモバイルエクスペリエンスはすでにNew York Times紙やTime誌、Discovery Channel、FOXなどがβプログラムを利用してスマートフォン向け動画配信を実施中。国内でも医療系Webメディアのフェーズワンが採用し、iPad向けのアプリケーションを提供している。
なお、ブライトコーブでは今後、Brightcoveのモバイル対応をさらに進めていく考えで、以下のようなロードマップを提示している。