停滞する経済状況の下で、企業で働く多くの父親が家族と過ごす時間をさらに犠牲にしている実態が、オンライン求人サイトを運営する米CareerBuilder.comが行った調査で明らかになった。
調査は、2010年2月10日 - 3月2日の間、18歳未満の子どもを扶養する全米のフルタイム労働者800人を対象に実施。現在の雇用環境や労働実態、仕事と家庭生活との両立の状況などを訊ねた。
その結果、「過去1年以内に配偶者または身内に失職した人がいる」と回答した人が全体の1割に及んだ。また、「家庭の生計を支えているのは父親のみである」と答えた人が42%にのぼり、「過去1年以内に副業を始めた」と回答した人が9%にのぼった。
一方、労働時間について、「週に40時間以上」と回答した人が63%。また、仕事を家に持ち帰る頻度について、31%が「週に5日以上」、週末に仕事を家に持ち帰る人の割合は30%を占めた。
さらに、家庭で子どもと過ごす時間について、37%が「1日2時間以下」と回答。「仕事のために1年で2回以上子どもの大切なイベントに関われなかった」と答えた人は35%にのぼり、長引く不景気による労働環境の悪化により、家庭生活を犠牲にせざるを得ない父親像が浮き彫りになった。