政権交代から約1年、首相交代でやや支持率が持ち直したものの、民主党へのがっかり感は日増しに強くなるばかり。「やる!」と宣言しながら実現できないことばかりが続く状態だが、目玉公約のひとつだった高速道路無料化は、なんとか実験が開始できそうなところまできたようだ。実験開始日が近づくにつれて、人びとの関心もだんだんと高まってきているのが今週のランキング結果からもわかる。

では6月11日(金)から6月17日(木)までの経営チャンネルベスト10記事を紹介しよう。

1位 高速道路無料化社会実験が28日0:00に開始、九州の2区間が追加に 6月15日
2位 【レポート】被害拡大するメキシコ湾の原油流出事故 - 英BPは何を誤ったのか 6月16日
3位 「箱と一緒に捨てないで!」 - OfficeプレインストールPCでMSが注意喚起 6月15日
4位 国土交通省、高速道路無料化社会実験の対象37路線を発表 2月2日
5位 富士通と東芝の携帯統合「そのような事実はない」 6月11日
6位 【コラム】エンタープライズ0.2 - 進化を邪魔する社長たち - 第66回 政治家の無知と2,000円と2,500円の交換を希望する「オファー0.2」 6月15日
7位 心の病による労災請求が前年比2割超、決定件数1位は上司とのトラブル 6月15日
7位 BCN、3Dテレビ・iPad・PCなどデジタル製品の最新販売状況を発表 6月10日
9位 今年の新入社員は「管理職志向」 - 産能大調査結果 6月14日
10位 【コラム】吉田就彦の「ヒットの裏には『人』がいる」 第9回 エヴァンジェリストという存在‐スティーブ・ジョブズの戦略的広報 6月15日

28日に開始する高速道路無料化社会実験のニュースが堂々1位に、さらに、ここのところちょくちょくと上位ランクに入ってくる2月掲載の無料化実験対象路線の発表記事が4位となった。一部とはいえ、その路線をよく利用するドライバーには非常に気になる話題である。ちょっとの区間だけ高速に乗りたいけど、それだけのために400円払うのは…と躊躇していた人も積極的に使うようになりそうだ。あとは混雑具合が気になるところだが……。

真っ黒になったペリカンの姿が強烈な印象を与えるメキシコ湾原油流出事故。英BPのリスク管理のまずさを取り上げたレポートが1位とはわずかな差で2位となった。事故は起きないに越したことはない。だが、それ以上に事後処理の不手際が拡大すると、被害はより深刻になる。規模が大きすぎる事例ではあるが、リスク管理の反面教師としたい。

東芝と富士通の携帯事業統合の正式発表は17日だったが、その記事よりも1週間前に流れたリークへの両社のコメント記事がPVを稼いで4位となった。この手の経営統合は、水面下で話を進めていてもどこかでリークされ、その後今回のようにいったん否定、そしてあらためて発表、という流れが、まるでお約束のようによく繰り返される(たとえばコレもそうでした)。まあ、株価などにも影響するだろから、その時点では否定するのも仕方ないのかもしれないが、なんとなく釈然としない気がする。

デジハリの教授でもある吉田就彦氏執筆の隔週コラムが今回はじめてランキング入り(10位)。今回のテーマはかのSteve Jobsのマーケティング戦略について。考えてみれば、iPodが最初に登場したときも、世の中にはすでにMP3プレイヤーは存在していた。iPhoneも決して最初のスマートフォンではない。iPadが出る前にもいくつものタッチ端末が市場に出ていた。にもかかわらず、誰もがこれらを欲しい!と思わせられるのは、UIやデザインのすばらしさ、そしてJobsを中心としたマーケティングの巧みさに理由があるのだろう。

今回のランキングは上位5位とそれ以下の間でかなりの差が付いた結果となった(7位はの2本は同PV)。どのくらい差が付いたかというと、5位と6位のPV差はほぼダブルスコア。全体的にアクセス数が増えてきている傾向にはあるが、ちょっと開き過ぎである。次週は掲載のタイミングに気をつけながら、もう少しバランス良く読んでもらえるようにしたい。