Silicon Laboratories(Silicon Labs)は、衛星、地上、ケーブルのデジタル放送(DVB)機能を組み合わせて1チップに集積した、デジタルTVデモジュレータ(復調器)「Si2167」を発表した。すでに供給を開始しており、1万個時の参考単価は8.06ドルとしている。
同製品は、小型の1チップ・マルチスタンダード・デモジュレータ・ソリューションで、統合型デジタルTV(iDTV)、STB、パーソナル・ビデオ・レコーダ(PVR)、ネットワーク・インタフェース・モジュール(NIM)、業務用ビデオDVBレシーバの設計を、従来の複数のデモジュレータ方式から1チップ化することができるようになる。
また、DVB-T/Cをデバイスに組み込むことで、NIMメーカーや複数のフロントエンドをもつシステムにとっての課題であるPCBの面積を削減することが可能なほか、ピン数が少ないため設計が簡単になり、全体の部品点数も削減することが可能となる。
さらに、ハイブリッド・シリコン・チューナ「Si217x」へのシームレスなインタフェースをサポートしているほか、柔軟な地上およびケーブル放送の中間周波数(標準および低IF)インタフェースにより、さまざまな金属ケースのチューナ・モジュールをベースにした標準ミキサ発振器フェーズロック・ループ(MOPLL)とも互換性を確保している。加えてDVB-S/S2アプリケーションのために、2つの専用A/Dコンバータ(ADC)をチップ上に集積することで、標準的なゼロIF(ZIF)チューナ・ソリューションをサポートしている。
同製品の電力損失はDVB-T/C受信モードで200mW以下、DVB-S2モードおよび現実的な実地受信条件では450mW~860mWの範囲で、これらの数値は従来のソリューションに比べ省電力であり、モジュールの内部または装置の筐体内の過熱を最小限に抑えることが可能だ。また発振器/PLL回路を搭載しているので、チューナのクロック・ソースでドライブすることができ、専用の水晶発振器を不要とすることができる。