This is the company weblog of thoughtbot, a web development business based in Boston, MA.

この1年で主要ブラウザがWebフォントへの対応を進めたことで、Webフォントが今後のWebデザインのひとつのファクターになる気配を見せている。Webフォントは無償で提供されているものから有償で提供されているものまでさまざま。大量のフォントの中から使いたいフォントを選ぶとなると、今のところ有償サービスが有力候補となる。

The mess of web font services - GIANT ROBOTS SMASHING INTO OTHER GIANT ROBOTSにおいて、有償無償両方のWebフォントサービスが掲載されている。ここでは特に有償のサービスと、そのライセンスモデルを次に簡単にまとめる。

  • Typekit - 大量のフォントを提供しているプロバイダのひとつ。そのフォントの種類の多さ以外にも、世界中に配布サーバが用意されているという特徴がある。ページビューに応じた月ごとのサブスクリプションモデルを採用。
  • Font Squirrel/Font Spring - 無償のフォントを提供するFont Squirrelと、その有償版となるFont Spring。ライセンスモデルは従来のフォントライセンスモデルを踏襲しており、フォントごとにライセンスを購入するスタイル。
  • Fontdeck - 年ごとのサブスクリプション購入。ひとつのサイト(ドメイン)に対して年ごとにライセンスするスタイル。
  • Typotheque - CSS経由でフォントを配布。印刷とWeb利用の双方に対してライセンスを提供。
  • Web FontFonts - Typekitの協力のもとでフォントを作成し提供。ライセンスはTypekitとよく似た月あたりのページビューに応じたサブスクリプションだが、フォーマットがIE向けにEOT、(今のところ)Firefox向けにWOFFを採用しているという特徴がある。
  • Type Front - 購入したフォントを特定期間の間サーバにホスティングするサービス。日ごとのリクエスト数とホストするフォントの数が月ごとにサブスクリプションのベースとなる。

Webフォントのライセンスモデルは今のところ主要なスタイルは定まっていないように見える。今後どういったモデルが妥当であるか模索が続く可能性がある。無償のWebフォントとしてはGoogleが発表したGoogle Font DirectoryおよびGoogle Font APIがある。有償サービスと比べると提供されているフォントの種類や数は少ない。Googleは今後も登録するフォントを増やすと説明している。

The mess of web font servicesで紹介されているフォントはアルファベットをベースにしており、日本語フォントに関する取り組みはみられない。Google Font Directoryにおいても日本語フォントについては言及されておらず、日本語フォントに関しては今後の展開がどうなるかはわからない。