Analog Devices(ADI)は、同社のMEMS慣性センサ「iSensorモーションセンサ」シリーズを拡張、ジャイロセンサ「ADIS16135」と慣性計測ユニット「ADIS16385」を発表した。2製品はいずれも産業機器向けで、高精度の慣性センサを集積化することで、プラットフォームの安定化や、精密なナビゲーション、コントロール機能を実現することが可能だ。

ADIのMEMS慣性センサ「iSensor」技術を応用している

2製品ともに独自の「iMEMS」慣性センサ技術を採用することで、6°/h(度/時間)のバイアス安定性と0.75°/√hのアンギュラー・ランダム・ウォーク性能を提供する。また、出荷直前に工場でキャリブレーションすることで、16ppm/℃の温度特性と、-40℃から+85℃の温度範囲での毎秒0.003度(0.003°/s)以内のバイアス安定性を実現している。また、センサ内部での補正機能に加えて、SPI通信による各レジスタへのアクセスを提供。

ADIS16135は1軸デジタル・ジャイロセンサで、測定範囲は±300°/s、ノイズレベルは0.0122°/s/√Hzで、かつ4.85Vから5.15Vの単電源を用いて335Hzの帯域幅で動作する。温度と電圧ドリフトについては、工場でキャリブレーションされており、0.03°/s/gのリニア加速感度を提供するほか、すべてのiSensor製品とインタフェース互換を実現しているため、置き換えも可能だ。

一方のADIS16385は、±300°/sの3軸ジャイロセンサと±5gの3軸加速度センサを集積した慣性計測ユニット。アプリケーションの観点から多く使われるZ軸に、6°/hのインダストリアル・グレード性能を提供している。

ADIS16135はすでに量産を開始しており、1,000個受注時の単価は499.00ドルとなっている。また、ADIS16385はサンプル出荷中で、1,000個受注時の単価は869.00ドルとなっている。