富士通研究所は6月10日、10GbE(ギガビットイーサネット)対応スイッチ上で、サーバ側の仮想スイッチ機能を代行する技術を開発したと発表した。
仮想スイッチ機能はサーバ側の仮想マシン上に搭載されているものだが、ソフトウェアで機能を実現する仕組みのため、サーバ側の負荷が増大するという課題がある。また、物理サーバ間などにおける仮想マシンの移動の際、ネットワーク設定との整合性をとるために人的な作業が必要となるなど、運用面での問題も抱えることになる。
同社が今回発表した技術は、サーバ側(仮想マシン)の仮想スイッチ機能をハードウェアのスイッチ側で代行することでサーバの負荷を軽減する。また、仮想マシンの移行を自動的に検知し、先回りして移行先のサーバでのネットワーク設定を完了させるというもので、その際に通信を途切れさせないライブマイグレーションを実現できることも特徴。
同社は今後、メンバーとして参加しているIEEE802.1Qbg仕様策定について標準化作業を推進するほか、富士通のクラウドサービス基盤への同技術適用に向けた技術開発を進める。