Freescale SemiconductorとAtheros Communicationsは、企業のオフィスや中小規模事業者(SMB)向けのWi-Fiアクセス・ポイント(AP)を対象とする「P1020EWLANリファレンス・デザイン」を開発したことを発表した。

同ソリューションは、同社のSoC「QorIQ P1020」と、SST3(Signal-Sustain Technology)を採用したAtherosの3ストリームチップセット「XSPAN」を搭載。各々の利点を活用することで、企業ネットワーク環境の要求を満たす802.11nアクセス・ポイントの市場投入をスピードアップさせることが可能だ。この組み合わせをベースとしたデュアルバンド/デュアル・コンカレント製品は、最大600Mbpsの実スループットと広範なワイヤレス・サービス・エリアを実現することが可能で、要求の厳しい企業およびSMB向けのアプリケーションを幅広くサポートすることができるようになる。

QorIQは、45nmプロセス技術をベースとしたプロセッサで、コアごとに800MHzのクロック周波数を実現するため、ワイヤレス・アクセス・ポイントに対するデータ中継の効率性と速度向上が可能。また、SGMIIやPCI Expressなどの高速シリアル・インターコネクトをサポートしており、最適なモジュール・インタフェースを搭載した802.11nチップセットを展開することができる。さらに、パワー・オーバ・イーサネット(PoE)設計の実装もサポートしており、性能を犠牲にすることなく、Wi-Fiアクセス・ポイントの実現が可能である。

なお、同リファレンスデザインはFreescaleから出荷が開始されており、量産システムにも対応することが可能としている。