田中貴金属工業は、同社の高密度・高速ビルドアップ配線板が、東京エレクトロン デバイス(TED)の高速画像処理向けプラットフォームに採用されたことを発表した。 同プラットフォームは、Intel Atomプロセッサ Z530搭載CPUモジュールとXilinxのFPGA「Spartan-6」を組み合わせたリファレンスプラットフォーム。
画像処理には、高速なデータ処理速度および長期にわたる安定動作への対応を実現する必要があるが、同プリント配線板では、高速信号のバラつき抑制により、従来に比べ信号遅延が少ない安定した動作を実現することができるほか、シビアなインピーダンス制御、検証やハロゲンフリー基材/鉛フリー素材の採用などが図られている。
また、田中貴金属の保有する特殊真空プレス技術に裏付けられた高い板厚精度、高度エッチング技術による高いパターン仕上がり精度、基材特性(高周波帯域における誘電率)の実測値に基づく高信頼性パターン設計、S-パラメータなどの解析による製造基板の性能チェックといった点を含めた評価により採用が決定されたという。
なお、田中貴金属では、今後も光通信用途の配線板をはじめとする100GHzレベルの高周波対応基板の開発など、市場の要求に即した技術開発を進めていくとしている。