「TOP500 Supercomputer Sites」は5月31日(現地時間)、「International Supercomputing Conference(ISC)」において、通算35回目となるスーパーコンピュータ処理能力ランキング「TOP500」の最新版を公開した。
毎年6月と11月の年2回発表される同ランキングは、マンハイム大学のHans Meuer氏、米国エネルギー省国立エネルギー研究科学コンピューティング・センターのErich Strohmaier氏/Horst Simon氏、テネシー大学のJack Dongarra氏らが監修したもので、今回のトップは、前回同様、米オークリッジ国立研究所(ORNL:Oak Ridge National Laboratory)に設置された米CrayのJagaurで、1.759PFlops/sを達成した。
注目なのは2位に入った中国の国立スーパーコンピュータセンターに設置された「Nebulae」。実行性能1.271PFlop/sもさることながら、理論ピーク性能2.984PFlops/sはJaguarを抜き、世界トップとなっている。
3位には2009年6月のランキングまで首位を守ってきた米Los Alamos国立研究所に設置された米エネルギー省国家核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)の「Roadrunner」がランクイン。実行性能は1.042PFlops/sと前回から変化はない。
4位には、Jagaurと同じくCray XT-5を使うNICS(National Institute for Computational Sciences:米テネシー大学と米オークリッジ国立研究所の共同プロジェクト)のKrakenが前回の825.5TFlops/sから若干の向上となる831.7TFlops/sと達成しランクイン。5位には独Juelich総合研究機関(Forschungszentrum Juelich:FZJ)の「JUGENE」(IBM製)が825.5TFlops/sで入賞を果たした。
なお、日本勢は日本原子力研究開発機構(JAEA)のBX900が22位、海洋研究開発機構 (JAMSTEC)の地球シミュレータが37位、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のFujitsu FX1が42位が上位3スパコンとなっている。