SAPジャパンは6月1日、温室効果ガス排出規制の遵守・エネルギー消費の削減余地の特定を行う「SAP Environmental Compliance」の最新版を提供開始した。今回、分析機能とレポーティング機能が強化されている。

同製品は、環境・安全・衛生に関する規制対応やコンプライアンスの遵守をサポートする「SAP Environment, Health, and Safety Management」の1機能として提供される。

主要な機能として、温室効果ガス・VOC(揮発性有機化合物)の排出量・エネルギー消費の現状を製造工程の装置・工程レベルで可視化することが挙げられる。また、製造現場システムとの連携や製造データをリアルタイムで可視化する「SAP Manufacturing Integration and Intelligence」と連携することで、生産制御システムからエネルギーの消費データを自動的に収集し、エネルギーが削減可能な余地を特定する。

そのほか同製品は、排出関連法規制要件・規制逸脱への対応の文書化、ワークフローによるデータ入力作業のスケジュール化、作業進捗の可視化などにも対応している。

今回、「SAP BusinessObjects BI」との連携強化によって、分析機能やレポーティング機能が拡張されている。

例えば、「SAP BusinessObjects Explorer」との連携により、エネルギー消費データを生産ライン・装置・製品カテゴリ・製造工程・時間帯などの異なる軸から分析を行って、排出の原因となる高エネルギー消費の事象について把握することができる。

加えて、「SAP BusinessObjects Xcelsius」との連携によってマネジメント上重要なサマリ情報を高い表現力で可視化することができるほか、SAP BusinessObjects Crystal Reportsとの連携によって規制などで定められた開示用報告書の作成を容易にする。