CA Technologiesは5月31日、リカバリ・マネジメント製品の最新版「CA ARCserve r15シリーズ」を発表した。今回、ディスクベースのイメージ・バックアップを低コストかつ簡単に実現する「CA ARCserve D2D」がラインアップに加わった。
同シリーズは、バックアップソフトウェア「CA ARCserve Backup r15」、ディスクベースのイメージ・バックアップ・ソフトウェア「CA ARCserve D2D r15」、レプリケーション・ソフトウェア「CA ARCserve Replication r15」/「CA ARCserve High Availability r15」から構成される。出荷はBackup r15とD2D r15が6月14日から、Replication / High Availability r15が7月1日からとなっている。
ストレージ・ソリューション事業部事業部長を務める江黒研太郎氏は、3製品の位置付けについて、「バックアップソフトのARCserve Backupを柱に、簡単かつ低価格で災害対策やサービス継続を行いたい企業に向け"Replication r15とHigh Availability r15"を、 ARCserve Backupよりも簡単かつ低価格なバックアップソフトが必要な企業に向けて"D2D r15"を提供していく」と説明した。
「バックアップ/リカバリ市場において、簡単で低価格というニーズが強まっている一方、ニーズ自体が多様化している。この2つの状況は相反するものであるため、単一の製品で対応することはできない。こうした背景から、バックアップソフトに加えて、イメージバックアップソフトとレプリケーションソフトを投入した」
CA ARCserve D2Dは、ブラウザベースの管理コンソール、バックアップ、ファイル/フォルダレベルのリストア、ベアメタル復旧、仮想マシンの保護など、バックアップ/リカバリに必要な機能をすべて搭載している。
サーバ上のデータをブロック単位でバックアップする技術は同社独自のもので、これにより、復旧ポイント時点の最新データをリストアすることができる。また、復旧ポイントの最大保持数に到達した後は、最も古い増分データとフルバックアップがマージされる。そのため、ハードディスクの無駄が自動的に省かれる。
仮想化環境については、VMware、Microsoft Hyper-V、Citrix XenServerに対応しており、物理環境と同一の操作でバックアップ/リカバリを実行できる。
同製品は1週間ごとにフルバックアップが必要な「Basic Edition」と「Standard Edition」のほか、SQL Server、Exchange Server、Hyper-Vに対応したプラグインが用意されている。
ARCserve Replicationは新機能として、1台のサーバ内でデータを別の内蔵ディスクや外付けハードディスク、NASなどへ複製することが可能になった。従来は複製されるサーバと複製先のサーバの2台分のライセンスが必要だったので、ライセンス数を減らすことが可能になった、江黒氏によると、これは顧客のニーズにこたえたものだという。
本バージョンから、ファイルサーバ専用版のCA ARCserve Replication(メンテナンス付き、1台当たり11万8,000円)、CA ARCserve High Availability(メンテナンス付き、1台当たり22万8,000円)がラインアップに加わった。
また、仮想環境のレプリケーションは2つの方法が用意されている。1つは仮想ゲスト単位のレプリケーションで、今回XenServerのサポートが追加された。もう1つはHyper-Vのホスト単位のレプリケーションで、今回新たに追加された機能だ。
各製品の参考価格は次のとおり。
製品名 | 参考価格(税抜) |
---|---|
CA ARCserve D2D | 8万円より |
CA ARCserve Backup | 15万円より |
CA ARCserve Replication | 19万8,000円より |
CA ARCserve Replication(ファイルサーバ専用版) | 9万8,000円より |
CA ARCserve High Availability | 39万8,000円より |
CA ARCserve High Availability(ファイルサーバ専用版) | 22万8,000円より |