爆発研究所は5月28日、複数GPUで実行する際のスケーラビリティの高いGPU並列計算システム「Red and Black」と、「ZEBRA」の販売を開始したことを発表した。

「Red and Black」(左)と「ZEBRA」(右)

GPUコンピューティングは、CPUでの演算に比べ高い性能を実現できる手法として期待が高まっているが、複数GPうを用いた場合、PCI Expressやノード間ネットワークの通信帯域がボトルネックとなり、GPUの台数に応じたリニアな性能を出せない課題があった。

2システムはともに、東京工業大学青木尊之教授の提案によるマルチGPU計算に最適化したGPUクラスターコンセプト「1ノード当たり1GPU、ネットワークはInfiniband」を踏襲することで高い性能を実現。アクリルラックの質感で包むことで、性能だけでなく、見た目も意識したGPU並列計算システムを開発した。

爆発研究所のGPUクラスタ製品ラインナップ

いずれも不必要な拡張スロットを排除したマイクロATXマザーボードをキューブケースに収め、ネットワークにはInfinibandを採用。これにより、コストパフォーマンスを追及しながらも、高い性能を実現できるシステムが構築できたとしている。

なお、参考システムの価格と構成は以下のとおり。

Red and Black-QDR-

  • PC×8台構成(ネットワークは Infiniband QDR)
  • CPU:Intel Core i7 930×1
  • GPU:NVIDIA GeForce GTX480×1
  • メインメモリ:6GB(1ノード)
  • HDD:SATA 500GB×x2
  • 価格:612万9,000円~(専用ラック・GPUクラスタシステム設定費用含む)

Red and Black-DDR-

  • PC×8台構成(ネットワークは Infiniband DDR)
  • CPU:Intel Core i7 930×1
  • GPU:NVIDIA GeForce GTX480×1
  • メインメモリ:6GB(1ノード)
  • HDD:SATA 500GB×2
  • 価格:535万円~(専用ラック・GPUクラスタシステム設定費用含む)

ZEBRA

  • PC×4台構成(ネットワークは Infiniband SDR)
  • CPU:Intel Core i5 750s×1
  • GPU:NVIDIA GeForce GTX470×1
  • メインメモリ:8GB(1ノード)
  • HDD:SATA 500GB×2
  • 価格:213万3,000円~(専用ラック・GPUクラスタシステム設定費用含む)