Analog Devices(ADI)は、DCから1GHzのA/Dコンバータ(ADC)信号を駆動できる、5GHz差動アンプ「ADA4960-1」を発表した。同製品はすでに出荷を開始しており、1,000個受注時の単価は6.99ドルとなっている。
同製品は、10ビットの直線性ならば500MHzまで、また8ビットの直線性では最高1GHzまでの高速ADC向けに開発された高速差動アンプ。
5GHzで-3dBの帯域幅(ゲイン=6dB)を実現しており、1個の抵抗によるプログラマブルゲインは0dBから18dBに対応、差動またはシングルエンド入力/差動出力に対応し、 -88/-69dBc@250MHz、-77/-66dBc@500MHz、-73/-72dBc@1GHz、-63dBc IMD3@1GHz(HD2/HD3@ゲイン=6dB)の高周波数でも良好な高調波歪み特性を実現している。
また、1GHzまでの動作時でも静止電流の消費量60mAを実現しているほか、周波数1GHz以上まで8,700V/μsのスルーレート(ゲイン=6dB、2Vステップ)を実現している。さらに、1%まで1nsのセトリングタイムでオーバドライブ回復時間は10ns、300MHzまでの0.1dBゲイン平坦性なども実現している。
同社では同製品を産業用および計測機器、防衛用電子機器、航空宇宙機器におけるRF(無線周波数)やIF(中間周波数)有線通信アプリケーション向けに最適とするほか、ユーザがアクセスできるゲイン調整や帯域幅拡張機能も搭載されているため、ラインドライバやチャンネルイコライゼーション(等化)アプリケーション向けの構成も可能としている。