Net Applicationsの調査によれば、2010年4月における世界の検索エンジンシェアはGoogleが86.30%と支配的な立場にある。日本は若干事情が異なりGoogle Japanが2.10%に対してYahoo! Japanが1.02%。Googleが支配的な世界シェアと比較して日本ではYahoo! Japanが大きな影響力を持っていることがわかる。
シェアに差はあるものの、日本においてもGoogleの検索結果がサイトアクセスにとって重要な要素であることにはかわりがない。Google検索向けに最適化することがアクセスを増やす上で重要なポイント。そうしたテクニックとして参考になる情報が、Google Experts Answer your SEO QuestionsにおいてGoogleのエンジニアにSEOについて質問した内容としてまとめられている。詳細は内容はPDFで提供。取り上げられてる内容から、特に興味深い点を次に取り上げる。
- ページの読み込み速度が検索ランキングの一要因として加味されるようになったと聞くが、高速なホスティングサービスやCDNを採用する必要があるのだろうか? - スピードはひとつの要素にすぎず、また、ランキングに大きな影響を及ぼすものでもない。高速化したからといってランキングがよくなるとは保証できない。また、スピードとはデータのダウンロード時間のみではなくブラウザにおけるレンダリング完了までを意味しており、そうした内容を改善すべき。
- ほかのブログがそうであるようにこのブログにも著者やカテゴリ/タグなどでまとめられた「アーカイブページ」が数多く存在するが、これらは「重複コンテンツ」とみなされてしまうだろうか? - 多くの場合、そうした重複コンテンツに問題はない。ただし、重複コンテンツを制限した方がもっともランキングに表示した方がいいページを発見しやすくはなる。
- サイトの移転を繰り返してきたため複数のURLからアクセスできるようになっているが、これはどうか使われるか? - rel正規リンク要素を使って重複コンテンツアクセスを制御できる。
- コンテンツのコピーサイトがオリジナルよりも高いランキングを得るという問題にはどう対処すればいいか? - Googleはどのサイトがオリジナルか判断しており、コピーサイトの方が上位にくるというのは稀。しかし、そういった自体が起きてしまったならOfficial Google Webmaster Central Blog: Duplicate content due to scrapersのように対処してみてほしい。
- 推奨されるURLの長さ、というものはあるか? - 特にない。そういった場合、検索エンジンのことを考えるのではなく、実際にアクセスするユーザについて考えた方がいい。
- 自分のページへリンクが張られるとランキングがあがることは知られているが、自分のページからほかの有益なページへリンクを張った場合にも同様の効果は得られるだろうか? - 得られない。ただしそれが読者にとって有益であるなら、そうしたことをしてもまったく問題ない。
- 掲載されている広告はページランキングに影響するだろうか? - 通常の検索では影響しない。
- SEOについて参考にすべき資料はあるか? - Search Engine Optimization (SEO) - Webmaster Tools HelpやSEO starter guide (PDF)など。
Google Experts Answer your SEO Questionsや、または詳細に記載された資料(PDF)はそれなりの分量がある。しかし、Q&A形式になっており具体的なケースとしての実感がわきやすく、SEOを検討する上で参考になる。サイトのSEOに取り組むなら価値のある資料。