Infineon Technologiesは、同社のIGBTモジュールの次世代製品「PrimePACK 3パッケージング」として1400A/1700Vモジュールを、また「EconoDUAL」ファミリの次世代主力製品となる600A/1200V品の「EconoDUAL 3」をそれぞれ発表した。
PrimePACK 3モジュールの新製品となる「FF1400R17IP4」は1400A、1700Vで提供され、対象アプリケーションとしては、再生エネルギー向けインバータ、牽引駆動装置、CAV(建設用・商用・農業用車両)、産業用駆動装置などが想定されている。PrimePACK 3の寸法は89mm×250mmで、同ファミリのほかの製品同様、インテリジェントな最適化されたチップレイアウトとモジュール設計を備えている。これにより熱の分散と発散が促進され、ベースプレートとヒートシンク間の熱転写抵抗が減少し、内部の漏れインダクタンスを最小限に抑えることが可能となっている。
一方、EconoDUAL 3モジュールの新製品となる「FF600R12ME4」は600A、1200Vで提供され、アプリケーションとして、自動駆動システムの周波数変換器、太陽光発電システムのセントラルインバータ、車両(CAV)のディーゼル発電機の駆動装置などが想定されている。相互接続技術と熱抵抗に関して最適化されたモジュール設計を採用しており、電流を有効活用し、効率を高めることが可能となる。また、同製品を活用することで、既存製品とパッケージサイズを変えずに、出力範囲を最大30%拡大することが可能となる。EconoDUAL 3ファミリには、制御端子をはんだ付けしたタイプ(通常版)に加え、高信頼性のPressFIT接合技術を採用したものも用意されている。
なお、FF1400R17IP4は、サンプル出荷が2010年第3四半期、量産出荷が2010年第4四半期に開始される予定となっている。一方、FF600R12ME4は、すでにサンプル出荷を開始しており、量産出荷は2010年9月の開始を予定している。