アドビの期間限定ギャラリー「station 5」にて、学生向けセミナーが開催された。「Adobe Creative Campus presents 学生注目! CS5が手放せなくなる5つの理由」と題されたこのセミナーでは、アドビ システムズ 教育マーケット営業部 プロダクトスペシャリスト 宮岸尉子氏が、学生に向けてCS5の様々な新機能を紹介した。
宮岸氏は「現在学校に通っている方は学割りで購入できるので、ぜひ『CS5』を使ってほしい。アドビストアを使えば最大75%オフです。これは学生の特権ですよ。指定校ならさらに割り引きが適用されます」とCS5アカデミック版の魅力を語った。学生への売れ筋に関して宮岸氏は、「やはりマスターコレクションですね。アカデミック版では価格差がほとんどないので、購入する人はみんな、全部入りのマスターコレクションを選びます」と答えた。
セミナーは、学生を対象にCS5の新機能を紹介するという内容だった。限られた時間のなか、「Photoshop CS5」や「Illustrator CS5」、「InDesign CS5」など、多くのツールが紹介された。宮岸氏はセミナーのオープニングで「昨晩からずっとCS5が手放せなくなる5つの理由を考えていたのですが、結局しぼりきれずに7つになってしまいました。CS5はそれくらい優れた機能が盛りだくさんです」とコメントした。
学生も驚愕した「Photoshop CS5」の新機能
まず最初に紹介されたのは、「Photoshop CS5」のレタッチ機能。本バージョン最大の売りのひとつである「コンテンツに応じた塗り」のデモだ。宮岸氏は青空に飛行機が飛んでいる写真を用意し、「なげなわツール」で選択した。そして、そのまま「コンテンツに応じた塗り」を行なうと、青空から飛行機だけが消えた。続いて「選択範囲ツール」使用時に有効になる「境界線を調整」を紹介。これは、一度選択した範囲の境界を微調整できる機能。デモでは馬の写真を用い、手動での切り抜きが難しい「馬のたてがみ」をキレイに選択していた。
「レンズ補正」を活用する方法
カメラで撮った写真のゆがみを簡単に直せるという機能「レンズ補正」も紹介された。この機能は撮影されたカメラとレンズの型番を認識し、自動的に写真を補正してくれるフィルターだが、自動で補正させるにはあらかじめプロファイルが設定されている必要がある。Photoshop CS5に登録されているプロファイルは高価なカメラとレンズが多いので、カメラに興味がない学生には意味がなくなってしまう。宮岸氏はデモで、プロファイルがないようなコンパクトカメラでも「レンズ補正」を使う方法を紹介していた。設定をカスタマイズすれば、レンズ補正はどんなカメラでも使えるという。
どちらも新機能満載、絵を描くための2本のツール
「Photoshop CS5」と「Illustrator CS5」を使って絵を描くというデモも行われた。Photoshop CS5の「ブラシツール」のなかには、今回から絵筆系のブラシがプリセットで追加されていて、自分でブラシをカスタマイズすることも可能だ。宮岸氏は「絵筆の毛質や密度、堅さ、角度などを自由に変更できます。まるで画材屋さんで筆を選ぶ感覚でカスタマイズできます」と、この機能を紹介。また、この「絵筆ブラシはペンタブレットで使ってほしいです」ともコメントした。ペンタブレットで使うと、筆の角度が画面左上に表示され、傾けた方向によって筆先の形状も変化する。
新機能の「混合ブラシツール」は、選択した色と背景色を混ぜながらペイントできるというツール。このデモでは、写真を絵画風に仕上げる方法が紹介された。
「Illustrator CS5」の「背面描画・内側描画」の機能も紹介された。これは、いままで「クリッピングパス」を使って行なっていた処理を、ワンクリックで可能にしたもの。オブジェクトの背景や内側にだけ描けるという便利なツールだ。この他にも、線の太さを可変させる「線幅ツール」や、パースのついたイラストを描ける「遠近グリッド」などの機能も紹介された。
この他にも、セミナーでは、「InDesign CS5」、「Dreamweaver CS5」、「After Effects CS5」、「Flash Catalyst CS5」などの紹介が行われた。