三洋電機は、32cmの距離から80型の画面投映が可能な短焦点プロジェクタ「PDG-DWL2500J」を発表した。7月より発売し、価格はオープンだが、店頭予想価格は45万円前後。
PDG-DWL2500Jは、従来の「LP-XL50」をさらに進化させ、ミラーを約1/3、光学エンジンを約2/3にするなど光学部品の最適配置を行って、占有体積を約1/2にし、小型化を実現した。また、歪みを抑える非球面レンズ2枚を増やすことにより、光線射出角度をLP-XL50に比べ5度アップし、最大110型の画面の投映(LP-XL50は最大80型)を可能にしている。
そのほか、PDG-DWL2500Jでは、右目用の画像と左眼用の画像を高速に切り替えて表示する「フレームシーケンシャル表示方式」による3D投映も可能になっている。これにより、同社では教育分野、デジタルサイネージ、リアリティーのある企業でのプレゼンテーション、アミューズメントでの3Dゲーム、博物館での立体的な映像投映などの新たな市場創出を図っていく。
同社では、コンテンツの高解像度化により、今後ワイドXGA対応プロジェクトが順調に伸びると予測しており、現在ワールドワイドで20万台程度である短焦点ワイドXGAプロジェクタ市場は2011年に40万台、2012年には80万台に達すると推定している。三洋電機 執行役員 デジタルシステムカンパニー プロジェクター事業部 事業部長の吉年慶一氏は「現在25%でトップシェアを誇る短焦点プロジェクタ市場において、新たな市場を創出し、シェアを30%まで拡大したい」と語る。
PDG-DWL2500Jのおもなスペックは、投映サイズは60~110型(投映距離は23~45.5cm)、最大表示解像度は1,280×800ドット、明るさは2,500lm、コントラスト比は2,000:1。インタフェースは、HDMI×1、D-Sub×2、RCA端子×1、S-VIDEO×1、ステレオミニジャック(入力)×2、ステレオミニジャック(出力)×1、RS-232C×1、有線LAN×1。ほかに10Wのモノラルスピーカーを装備する。外形寸法はW321×H170×D385mm、重量は6.5kg。