Texas Instruments(TI)は、スマートフォンや電子書籍(eBook)、ポータブルナビゲーション機器(PND)などの機器に向けたオーディオコーデック「TLV320AIC3100/3110/3111/3120」およびD/Aコンバータ(DAC)「TLV320DAC3100/3101/3120」を発表した。いずれの製品も拡張オーディオ機能をサポートしている。すでに量産出荷を開始しており、単価は1,000個受注時で1.45ドルからとなっている。
いずれの製品も最高2.5Wの出力電力を提供するClass-Dスピーカーアンプを内蔵。コーデックとスピーカー・アンプの間に必要となる複数の抵抗およびコンデンサを省略でき、ディスクリート構成の回路と比較して部品点数およびシステムのコストを低減することが可能だ。
また、アナログおよびデジタルのマイクロフォンをサポート。デジタル・マイクロフォンを実現する場合、競合製品と比較して、最高で10dB以上のシステム・レベルの雑音耐性を実現できるという。
さらに、以下のような拡張オーディオ機能を実現可能となっている。
- コンパクトなコンシューマ向け電子機器で空間的なスイートスポットを拡大させる3D機能
- スピーカーの保護、音声のクリップや歪みの防止とともに、再生するオーディオを望む出力に自動的に調整するダイナミック・レンジ圧縮
- スピーカーやマイクの特性を補償する複数のバイクワッド・フィルタを内蔵
- 「TLV320AIC3111/3120」および「TLV320DAC3120」は最高50MIPSの演算能力を備え、フルにプログラム可能なminiDSPを内蔵していることから、カスタム・アルゴリズムを構築し、製品のさらなる差別化が可能