NECは5月12日、生体認証技術(バイオメトリクス)分野におけるグローバル事業展開の強化を目的として、インドにエンジニアリング拠点「NECバイオメトリクスエクセレンスセンター」を開設し、活動を開始したと発表した。
同センターは、インドやアジア周辺国のみならず、グローバルな中核拠点として位置付けられており、世界各国から開発人員やSEが集結することになる。また、日本の事業部門と連携し、世界各地での商談に対してソリューション開発やシステムインテグレーション、サポートなどを提供する。
同社は1970年代から指紋照合技術の研究開発に取り組んでおり、その精度においては米国国立標準技術研究所(NIST)による評価結果をもとに世界最高レベルの正確性を持つとされている。高速・大量データ照合が要求される国家レベルでの大規模データベースでも実績があり、すでに世界30ヵ国以上の警察・司法機関、入国管理局、内務省などで200件以上の導入実績を有するという。
今回は発表された施策は2月25日に公表済みの「中期経営計画V2012」におけるグローバル事業の一環とされ、この取り組みを含めた同社の「パブリックセーフティ事業」における中期的な売上目標は1000億円とされている。