伊藤忠テクノソリューションズは5月12日、つくば市における低炭素交通社会システムの実証プロジェクト「Green Crossover Project」を、SAS Institute Japanなどの協力会社各社とともに5月17日より正式に開始すると発表した。
同プロジェクトは太陽光などの自然エネルギーとリチウムイオン電池の用途開発を通じて、ICT活用を含めた複合的な取り組みを行うもので、民間主導のプロジェクトとしては国内初となるという。
同社は同プロジェクトにおいて、二酸化炭素削減量を含むエネルギー利用情報の収集・分析・見える化を実現するシステムを開発した。このシステムの概要(同社の担当分野)は以下のようになっている。
カーシェア管理システム
従来からのカーシェア管理機能に加え、電気自動車に対応した車載情報や二酸化炭素削減量、蓄電池の残量・状態の監視、カーシェア管理システム向けオペレーション機能を提供する。急速充電器管理システム
急速充電器利用者の認証や課金サービスに加え、利用時間、充電量などの情報収集・管理を行う。店舗エネルギー管理システム
コンビニエンスストア、ガソリンスタンドに設置するエネルギーモニターから電力消費/供給情報や定置用蓄電池情報、太陽光発電情報、気象情報などを収集し、管理を行う。エネルギー統合管理システム
カーシェア管理システムや急速充電器管理システム、店舗エネルギー管理システムのそれぞれが保有するデータを、同社データセンターにて統合的に管理・分析し、その結果をWebサイトを通じて同プロジェクト関係者に提供する。
なお、同社担当分野における協力会社と役割は以下の通り。
ウィンド・カー
カーシェアリング、オペレーション機能提供、カーシェア管理システムのカスタマイズキューキ
急速充電器の提供SAS Institute Japan
データ表示と分析ソリューション(環境経営ソリューション「SAS Sustainability Management」)の提供
同社は今後、この実証事業で得られるデータを生かし、世界を視野に入れた環境ビジネスモデルの早期構築を目指すとしている。