モーフ・ラボ 代表取締役社長 金野諭氏

米Morph Labsの日本法人モーフ・ラボは5月11日、クラウド環境の構築・管理を自動化するアプライアンスの新版「mCloud Controller 2.1」を発表した。

mCloud Controllerは、大規模クラウド環境の運用に必要な各種の管理ソフトウェアを搭載したアプライアンス製品。サーバー間のルーティング、バックアップ、アプリケーションサーバー/データベース・サーバーの設定など、仮想マシンの増設/変更に伴うさまざまな設定が自動的に行われる点が大きな特徴。GUIの環境構築画面が提供されており、インフラ管理者の手を介さずに、開発者自らがアプリケーションの実行に必要な環境を自動的に構築することができる。

仮想環境の構築画面。アプリケーションサーバ、データベースなどのアイコンをドラッグ&ドロップして右クリックから必要な設定を行うだけで、すぐに環境ができあがる

対応開発言語は、Java、PHP、Ruby(Ruby on Rails)。プラットフォーム機能として、ルーティング、バックアップ、クラスタリング、モニタリングなどが提供されているほか、課金やユーザー管理などの仕組みも備える。

mCloudシリーズが備える機能

また、Amazon Web Servicesなどのパブリッククラウドにアプリケーションを移すための機能も用意されている。具体的には、移設の際に必要になる各種の設定情報とパブリッククラウドにアプリケーションをディプロイするためのスクリプトを出力することができる。

仮想環境の管理画面から「Deployer Script」をクリックすると、パブリッククラウドへの移設に必要なスクリプトが出力される

新版では、インフラ管理者向けのGUI画面が追加された。クラウド環境全体の状況を監視/管理できるほか、ユーザーごとに利用可能なリソースの上限を設定することも可能になっている。

インフラ管理者向けの画面の「高密度システム管理ビュー」。この画面では、緑色の正方形1つが仮想マシンに該当する。すべて緑色なので問題なく運用できている。正方形をクリックして、詳細な情報へとドリルダウンしていくことも可能

高密度システム管理ビューでCPUの状態を表示させたときの様子

提供形態は、24ヶ月間の契約を前提とした月額課金制で、月額基本料+月額使用料という体系になっている。管理VM数100個までが基本料に含まれ、101VM以上は使用したVM数と時間に応じて課金される仕組み。詳細な価格や初期設定費用については要問合せ。5月12日より販売が開始される。