Googleが5月5日(米国時間)に検索ページのデザインを大幅変更したことは、普段から同サービスを仕事に趣味に活用しているユーザーの方ならご存知だと思う。米Googleではこのたび、このデザイン変更の背景について説明を行っている。
Webをビジネスの生業としている企業にとって、Webサイトのデザイン変更はビジネスの根幹に関わる大きな問題だ。特にシンプルさを重視して1999年のビジネス開始以来ほとんど大きなデザイン変更を行ってこなかったGoogleにとって、一大事業といえるだろう。まず今回の変更で目立つのは「Left-hand Navigation」と呼ばれる検索結果ページの左側に出現するナビゲーション領域だが、このデザイン投入には多数のプロトタイプが開発され、2006年ごろから一部ユーザーを対象にテストが繰り返されていたという。
ツールとしてのGoogleにユーザーが求めるのは、より強力な検索ツールという役割である一方で、Googleの方針として一定レベルのシンプルさを保つという命題もある。実際、ツール強化のために大量のナビゲーション用リンクを投入するのはユーザーの注意力を散漫にさせるデメリットもあり、テストを繰り返しつつ、こうした仕組みを段階的に導入していく方法を採った。最初のテストページは検索オプションとして2009年5月に導入され、このトグルボタン付きのナビゲーションツールで検索結果を絞り込むことが可能になった。そして今回の変更でナビゲーションが一新され、さらに多くの機能の選択ができるようになった。
Google検索のページデザイン変更は段階的に実施された。まず昨年5月にトグルボタン付きの検索ツールを画面左側に設置し(左)、次に今回のデザイン変更ですべての検索ナビゲーションを同エリアに導入した(右) |
だが機能選択用のナビゲーションバーが左に追加されたことで、全体の画面バランスが大きく変化する。そこで全体に細かいデザイン変更が行われており、今回最も顕著な例でいえば「Google」ロゴに大きく手が加えられている。どのように変化したかは、下記の比較図を参照するとわかりやすい。
またロゴが変更されたことにより、同じ画像チップを使う各所のイメージデザインも変更されている。検索候補を選ぶ画面下部の「Goooooooooogle」なども、ロゴ変更に合わせて画像部分だけでなく、数字リンクの色などが変更されている。
今回のデザイン変更に際して、Googleが開発していたプロトタイプのいくつかが画像メー時で公開されているので、気になる方は確認してみてほしい。全体に青を基調としたデザインとなっているが、Googleデザイナーは青が好みなのだろうか? IBMのコーポレートカラーとかぶっている印象も受ける(IBMは別名"Big Blue")。