Texas Instruments(TI)は、Qimonda DresdenおよびQimonda North Americaより100台を超す生産装置を調達し、アナログICの生産能力を増強させることを明らかにした。

これら調達した製造装置は、TI本社近くの米テキサス州リチャードソンに設置されたリチャードソン工場(RFAB)における300mmウェハ対応アナログ半導体製造に向けた拡張計画のフェーズ2として導入される。

同製造装置導入により、同社の北部テキサスの各製造施設におけるアナログICの生産能力は従来の2倍となる。金額としては、年間およそ20億ドルの生産能力となる見込み。

TIでは、これら調達した製造装置を市場の需要に即座に対応できるように導入し、生産能力の引き上げを進める計画。RFAB全体で、フェーズ1およびフェーズ2で完成する施設規模は、RFAB全体の延べ床面積110ft2(約10万2,200m2)の2/3となるほか、同工場にはまだ拡張余地が残されているという。

フェーズ2完了後、同工場の前工程では独自のプロセスを採用し、スマートフォンやネットブック、コンピュータシステムなどのさまざまな電気機器に向けたアナログICが生産される予定となっている。

なお、同社はこれまでも以下のようなアナログ生産施設の機能拡張を行ってきており、今回のRFABのフェーズ2はそのもっとも新しい取り組みとなっている。

  • 2008年:世界各国におけるアナログ生産施設の能力を強化するため、テキサス州ダラスにあるウェハ生産施設から150台を超える装置を再配置
  • 2009年:フィリピンのクラーク経済特区に80万ft2(約7万4,300m2)の敷地に組み立て・テスト工場を設置。この施設は最新のパッケージ技術を使用して迅速に生産を開始
  • 2009年第3四半期~2010年第2四半期:この期間内に400台を超える半導体テスト装置を導入中
  • 2009年第3四半期:拡大計画のフェーズ1として、業界初の300mmアナログ生産施設であるRFABをオープンし、装置の導入を開始
  • 2009年第4四半期:200mmウェハ生産向けに、米国テキサス州ダラス、独フライジング、日本の茨城県美浦の各生産施設に、およそ200台の装置を導入