National Semiconductor(NS)は、大電力アプリケーション向けに最大4本のLEDストリングの高精度で高効率な駆動を可能にする、ダイナミック・ヘッドルーム制御/マルチ出力機能付きLEDドライバ「LM3464」を発表した。すでにサンプル出荷を開始しており、1,000個購入時の単価は4.50ドルとなっている。量産出荷は2010年6月からを予定している。

「LM3464」を用いたシステム構成ブロック図の例

同製品は4つの個別電流レギュレータチャネルで構成される高耐圧電流コントローラ。外付けNチャネルMOSFETおよびセンス抵抗とともに動作し、個々のLEDストリングへの正確な電流駆動を実現する。80Vまでの入力電圧範囲を提供し、さらにストリングごとに複数のLEDを駆動できるため、多数のLEDを使用するアプリケーションにも対応する。

また、サーマル・フォールドバック機能により、温度の危険な領域までの上昇によりLEDの光出力や寿命低減が発生するのを防止することが可能だ。過熱状態になった際には、LEDのLED接合部温度が安全な動作温度に回復するまで、サーマル・フォールドバック機能がLED中の電流を低減する。このユーザープログラマブルな機能により、堅牢性と信頼性の高い熱設計が可能になり、経時変化や照明機器の環境条件による温度変化に伴うLEDの寿命や光出力への影響を抑えることができるようになる。

さらにダイナミック・ヘッドルーム制御機能により、LEDストリングの順方向電圧をモニタし、電源フィードバックによりLEDの電源電圧を必要最小限のレベルまでダイナミックに調整することが可能。オフライン・レギュレータの出力の直接制御により、オフラインLED電源に通常必要な2段目のスイッチング・レギュレータを不要にすることも可能だ。

加えて、PWM/アナログ調光インタフェースを提供し、さまざまな調光方式の選択を可能とするほか、入力UVLO(電圧低下ロックアウト)、LEDオープン/ショート回路、システム・コントローラへの過熱フォルト信号の提供などのシステム保護機能も内蔵している。