東京エレクトロン デバイス(TED)は4月27日、SDメモリカードの高速インタフェース規格「UHS-I」およびMulti-Media Card(MMC)の最新規格「MMC DDRモード」に対応し、ATAおよびCFとのブリッジ機能を持つLSI「TE4302」を、同社の半導体ブランド「inrevium」として商品化、2010年6月よりサンプル出荷を開始することを発表した。サンプル価格は800円(税別)で、量産出荷は同10月からを予定している。
SD AssociationによるSDメモリカードの高速化を実現するインタフェース「UHS-I」ではSDR50:50MBps対応、SDR104:104MBps対応、DDR50:50MBps対応などが規格化されているが、同製品ではSDR104に準拠しているため、新世代のSDメモリカードであるUHS-Iカードのデータ転送性能を最大限に引き出すことが可能なATAやCFといったホストインタフェースとの間のブリッジ機能を持つコントローラLSIとなっている。
ホスト側インタフェースは、ATA、CFの他にモード変更により同期式の32ビットまたは16ビットのCPUインタフェースと接続でき、アプリケーションに応じてさまざまな構成が可能なほか、メディアインタフェースは2チャネル対応となっている。
SDメモリカードの対応容量は、SDSC(~2GB)やSDHC(4~32GB)に加え、SDXC(64GB~2TB)にも対応。また、Embedded SD Addendum 2.10もサポート(Boot機能は非サポート)している。
同社では同製品について、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、テレビ、カーナビなど、高画質の映像データの高速伝送を必要とする機器を主要ターゲットとして販売していくとしており、今後はSDカードメーカー向けに「SDカード規格テストツール」のリリースも予定しているという。