東芝とIHIは4月26日、両社の経営資源を活用し、より強靭な競争力ある協業体制構築に向けて、両社で国内外の原子力発電所向けタービン用機器(ケーシング・ノズルなど)の製造を目的とする合弁会社を設立することについて、基本合意したことを発表した。

新会社は、IHI横浜事業所内を拠点とし、東芝が手掛ける沸騰水型(BWR)および加圧水型(PWR)原子力発電所向け蒸気タービンのケーシング・ノズルなどの製造を行う。 これにより東芝は、タービンの生産能力を拡大し、原子力事業のサプライチェーン強化を図るほか、一方のIHIは、得意とする原子炉圧力容器や格納容器の製造に加え、従来、手掛けていなかったタービン機器製造という新たな事業領域の拡大につなげたいとしている。

合弁会社の設立は2010年10月を予定。名称および出資比率は未定で、資本金は3億円を予定している。

なお両社は同合意に際し、「WECをグループ傘下に加え、世界の主流であるBWRおよびPWRの両炉型を推進できる原子力のリーディングカンパニーである東芝グループと、BWR型原子炉圧力容器において数多くの納入実績を持つなど、原子力発電所の主要機器を供給してきたIHIが、より強固なパートナーシップを構築することで、拡大する世界の原子力市場のニーズに応えていく」とコメントしている。