大地震、オリンピックと、世界中に注目されたニュースが続いた1月、2月だったが、3月のGoogle急上昇ランキングではPC・モバイルとも国内の話題がトップに。また、ニュースや芸能関連の話題に混じって春らしいワードもランクインしている。

2010年3月のGoogle検索急上昇ワード

■通常検索ランキング
順位 ■パソコン検索 ■モバイル検索
1位 開星高校 高校野球
2位 キャスリン ビグロー 龍が如く
3位 板井 麻衣子 日経
4位 学習院 ニトリ
5位 東京マラソン ワンピース
6位 大洋 薬品 無印
7位 塚本 高史 天気予報
8位 宮内 知美 動画神
9位 地震 ドコモ
10位 丸岡 いずみ 路線
■イメージ検索ランキング
順位 ■パソコン画像検索 ■モバイル画像検索
1位 岩場 岩場
2位 ビオレママ チワックス
3位 troublemaker 鈴木茜
4位 沢尻エリカ 沢尻エリカ
5位 justin bieber 倉科カナ
6位 桜イラスト 長澤まさみ
7位 スザンヌ
8位 宮崎あおい 山本梓
9位 長澤まさみ
10位 北川景子 宮崎あおい
■その他の検索ランキング
順位 ■ニュース検索 ■動画検索
1位 沢尻エリカ 華麗なる遺産
2位 愛子さま ムーンウォーク
3位 アカデミー賞 ワンピース 577
4位 2 ちゃんねる 本田圭佑
5位 2ch 宮崎あおい
6位 愛子 北川景子
7位 阿久根 魂の軌跡
8位 富士通 ワンピース 576
9位 第一生命 レミオロメン
10位 茨城 engracados
※本データは、Google Zeitgeistのアルゴリズムに基づき、日本における検索傾向を集計したものです。前月から検索量が増加しているクエリを抽出しています。提供/Google

バックナンバー

2009年総合 ■2010年1月 ■2010年2月

センバツ、オスカー、桜……シーズンイベントに注目

PC検索のランキング1位は「開星高校」。島根県代表として今年の「選抜高校野球大会」に出場した高校だが、惜しくも1回線で敗退した。しかし、試合後に同チーム監督の発言が問題となり、その謝罪記者会見が物議を醸し、さらに同校教諭が逮捕される事件が発生……と、皮肉にも破れてからの数日間メディアに注目される事態が続いた。結局、監督が辞任し同校長が相手先の高校へ直接謝罪に行くなどした後に報道熱も沈静化。だが同校のWebサイトには現在もこれらの件に関する「お詫び」と同校の「対応」が掲載されている。それによると、臨時の全校集会や保護者会を実施したほか、個別相談窓口の設置や面談なども行ったことが報告されている。また、今年3月の卒業生や今年度の新入生・保護者を対象とした説明会を開催し、新年度スタート時にもアンケート調査を行うなど、支援を継続中だ。「人の噂も七十五日」など今は昔、ネット上の突風などせいぜい1週間程度と思われるご時世だが、それが生身の人間に与えた影響はそよ風すら吹かなくなった今も長く残っているのだ。

画像検索の1位にランクインしたのは「岩場」。新手の芸人の名字かと思ったが、どうやら本当に岩がゴロゴロしている岩場のことのようだ。Googleで「岩場」と入力すると、サジェスチョンに「広沢寺」「青葉」「日和田山」などのワードが表示される。いずれもクライミングで有名なスポットの模様。屋内の壁で手軽にボルダリングを楽しめる専門ジムの人気が高まる中、ホンモノの岩場でボルダリングにチャレンジしたい人たちが増えているのかもしれない。

画像検索の7位はこのシーズンに相応しく「桜」で、モバイルでも9位にランクイン。検索結果には全国の見事な桜の写真が並ぶ。そして、その上の6位はなぜか「桜イラスト」。検索してみると、フリー素材として提供されている画像が多い。4月に向けたWebサイトやブログの衣替え、店舗や学校等で使われる印刷物などに需要があったのかもしれない。検索量では「桜」と比較して非常に少ないが、通常はほとんど検索されないワードのため高い増加率を記録したと考えられる。

ニュース検索では3月7日(日本時間8日)に発表された「アカデミー賞」が3位にランクイン。今回は作品賞候補となった「ハート・ロッカー」のキャスリン・ビグロー監督と、「アバター」のジェームズ・キャメロン監督の"元夫婦対決"という構図も話題となった。結局、作品賞は「ハート・ロッカー」が受賞し、監督「キャスリン・ビグロー」はPC検索の急上昇ランキングでも2位にランクインする結果となった。


おすすめリンク

日本高等学校野球連盟:意外に知らない? 選抜大会の出場校選考基準とは
桜便り・花の名所案内:花スポットを紹介するサイトの桜特集。東北はこれから見頃
映画「ハート・ロッカー」公式サイト:今年のアカデミー賞6部門受賞。上映館は4月後半から増える予定

モバイルの季節モノはプロモーション直結

モバイルのランキングトップは「高校野球」。試合速報や結果を確認する目的なら、モバイルは最適なツールだ。今年の大会では準々決勝以降の試合をUSTREAMで中継する試みも行われたが、モバイルではソフトバンク携帯電話向けに「Yahoo!動画(β)」でライブ配信が行われた。現在も得点シーンのダイジェストを視聴することができる。

4位の「ニトリ」と6位の「無印」は、今月の特徴的な傾向だと思われるワードだ。引っ越しやひとり暮らしを始める人など、新生活のために家具・家電・生活雑貨が必要となるシーズン。知りたいこと・気になることばかりでなく、生活の中で必要なモノがあれば何でも検索するのが習慣になっていることがわかる。特に大学生・新社会人世代は、"何が無くとも携帯"という新生活を迎えたことだろう。ドコモショップを探したものと思われる「ドコモ」(9位)や、乗り慣れない地域で移動するための「路線」(10位)も、新生活需要があったと考えられる。ネットを活用する企業にとって、シーズンごとにきめ細かなプロモーションを行うことの重要性が伺える事例だ。

画像検索の1位はPC版と同じく「岩場」。携帯片手に実際に現地へ赴いた、という人もいるのだろう。その他、いつものように女性タレントの名前が多く並ぶ中、2位にランクインしたのは「チワックス」。ニッチな分野で高い技術力を持つ小さな実力企業の名前……ではなく、実は犬の種類。チワワとミニチュアダックスフントの交配種をもとにしているという。「チワックス」でブログ検索をすると、子犬のようなあどけなさを失わないチワックスの写真とその飼い主の溺愛ぶりをたっぷりと見ることができる。もともと"ミニチュア"なのにさらに小さいチワックス。枕草子に「ちひさきものはみなうつくし」といあるように、千年を経ても小さいものは何でもカワイイのだ。

おすすめリンク

ニトリ:家電も揃うニトリ。ショッピングサイトも運営されている
二重純血犬種:Wikipedia:チワックスはその健康面での弊害から作出禁止を要求されている