大日本印刷(DNP)は、台湾新竹サイエンスパーク内に先端フォトマスク工場を開設、4月22日に現地で竣工式を開催した。

台湾新竹サイエンスパークに建てられたフォトマスク製造工場

同工場は、同社フォトマスク事業としては2003年に操業を開始した、イタリア・ミラノ近郊のアグラテ工場に次ぐ2番目の海外製造拠点。当面は台湾国内の半導体メーカーに対して先端フォトマスクを供給し、将来的には東南アジア各国や日本国内の半導体メーカーにもビジネスを拡大していく予定としている。

建屋は地下1階、地上4階建ての完全免震構造で、初期投資額は約250億円。当初は65nmプロセスのフォトマスクに対応するが、40nmプロセス対応の製造設備も導入しており、2010年夏ごろには出荷を開始する予定としている。

運営は同社の台湾におけるフォトマスク製造子会社であるDNPフォトマスクテクノロジー台湾(DPTT)が担当、従業員は開設当初約90名で、2010年末までに約120名に増員する計画。売り上げは初年度で約50億円を見込んでいる。

同社はフォトマスク製造工場として、上福岡工場、京都工場、川崎工場、北上工場の国内4工場およびアグラテ工場をすでに有しており、これで6工場体制が構築されることとなる。これにより、今後増加する先端フォトマスクの供給体制を強化し、さらなるシェア拡大を図っていくとしている。