リリース前の製品情報は企業にとって最大のシークレットのひとつだ。スペック情報が漏れることでこうむる損害はもちろん、販売へ向けた仕上げや発表のタイミング、販促への結びつけなど戦略的なアプローチが大きく影響を受ける可能性がある。こういった戦略的な取り組みが得意な企業のひとつがAppleだ。Appleの用意周到な戦略は業界関係者も舌を巻く。
しかし今日、Appleは大失態をやらかしたかもしれない。朝からThis Is Apple's Next iPhone - Iphone 4 - Gizmodoのニュースでもちきりだからだ。今夏登場すると見られる次世代iPhoneの開発機を、Apple関係者がバーに置き忘れたという。Gizmodoで公開されたデバイスはこれまでのリーク情報の中でもっともそれらしく、ジョークにしては手が込んでいる。
デバイスを手に入れたというバックエンドのストーリも、分解分析から得られたスペックも、すべてが魅力的だ。話題になって当然だろう。もしこれがAppleが故意にデバイスを流出させ、報道機関の注目を誘う戦略の中でやっているとしたら、脱帽だ。