米IBMは4月19日(現地時間)、2010年第1四半期(1-3月期)決算を発表した。同四半期の売上は229億ドルで前年同期比5%のアップ、純利益は26億ドルの13%アップと大幅増となった。為替が比較的安定していたほか、アジアなど海外地域での売上が好調で、さらにここ最近連続で売上が減少していたサーバ関連のシステム&テクノロジー部門が5%成長を見せるなど、反転要因が重なったことが大きい。

事業部別にみると、Global Technology Servicesの同四半期の売上が93億ドルで前年同期比6.3%のアップ、Global Business Servicesが44億ドルで0.3%のアップ、ソフトウェア部門が50億ドルで10.6%のアップ、システム&テクノロジー部門が34億ドルで4.9%のアップとなった。地域別では南北アメリカが95億ドルで2%増、EMEAが76億ドルで5%増、アジア太平洋が53億ドルで10%増となる。米Wall Street Journalによれば、同社は現在ブラジルや中国などの急成長地域の需要を取り込むために積極的な海外展開を進めており、ここでの成長率が20%以上に達しているという。またこれら新興地域のIBM売上全体におけるシェアは19%に達しており、同社の主要エンジンとなりつつある。

こうした結果を受け、米IBM会長でプレジデント兼CEOのSamuel Palmisano氏は同社の成長路線に自信を持ったとコメントしており、同社の2010年通年のEPS目標を従来の11ドルから11.20ドルに上方修正している。経済見通しについても依然として強気であり、継続的な成長が可能との見方を示している。