英ARMは、台湾のファブレスASICサービスプロバイダであるGlobal Unichip(GUC)に対し、包括的なARM IPポートフォリオのライセンスを供与した事を発表した。この中には、ARM CortexやMaliプロセッサファミリ、広範にわたるARMのPhysical IP、CoreSightデバッグ/トレーステクノロジを含むシステムデザインIP、それとAMBA互換周辺機器が含まれる。

ARMの提供するIPとGUCの提供するSoCフローを組み合わせることによって、クラウドコンピューティング時代に対応するインターネット対応デバイスの開発に必要なSoCの開発がより迅速に行えると同社は主張する。

「クラウドコンピューティングの時代では、接続性と省電力性が、エンドユーザー機器が「何処に居ても繋がる」機能を実現するために非常に重要になる。エンドユーザーは、電池の心配をすることなく「常にOn」状態で繋がることと同時に、高いマルチメディア性能を求めている」とJim Lai氏(President of GUC)は語る。「今回のARMとの契約により、こうしたデマンドに対応したデバイスの製造に必要なTTM(Time To Market)短縮を加速することが出来る」(同)。

「このパートナーシップは、ARMのビジョンである"Internet Everywhere"を、幅広いレンジにわたるモバイルデバイスで実現するためには非常に有用である」とEric Schorn氏(vice president of marketing, Processor Division, ARM)は語る。「GUCの顧客は次世代の省電力/高機能マルチメディアデバイスの開発に、ARMのIPポートフォリオをフルに活用することができるようになる」(同)。