STMicroelectronicsは、生活家電やその他の低電力モータ駆動アプリケーション向けにパワーモジュール(Intelligent Power Modules:IPM)4製品を発表した。
4製品の型番は「STGIPS10K60A」「STGIPS14K60」「STGIPL14K60」「STGIPS20K60」となっており、制御機能、IGBTおよび付加価値機能を統合したものとなっている。
いずれもフリー・ホイーリング・ダイオード付きの3個のIGBTハーフ・ブリッジ(600V耐圧)、独自の制御IC、ブートストラップ・ダイオード、および温度制御と過電流および短絡障害から保護するためのコンパレータを含む保護機能を内蔵している。
STGIPL14K60は、オペアンプを内蔵しているため、通常はモータ速度制御(フィールド指向制御)に必要な外付けの電流検出部品が不要となる。また、過電流によるIGBTの損傷を防ぐデッドタイム挿入機能を搭載しているだけでなく、STGIPS14K60とSTGIPS20K60と同様にスマート遮断機能も搭載している。
さらに、効率良く放熱することで電力密度を最大化すると共に、安全使用のための高い電気的絶縁性を提供する独自の「Direct-Bond Copper(DBC)」パッケージ技術を採用。モールド型のSDIPパッケージ(25/38ピン)は、ヒートシンクに効果的に接続するための露出したサーマル・パッドを有しており、低熱抵抗(2.4℃/W)を実現している。
なお、4製品ともにすでに量産を開始しており、STGIPS10K60Aの単価は2万5,000個購入時で約5.60ドルとしている。