Tektronixの日本法人である日本テクトロニクスは4月13日、PCI Express(PCIe)3.0に対応し、プロトコル・レイヤから物理レイヤまでの解析を1台の計測器で実行できる統合テスト・ソリューションを発表した。

TLAシリアル・モジュール「TLA7SA16型」

同ソリューションはロジック・プロトコル・アナライザ・モジュール「TLA7SA16型」もしくは「TLA7SA08型」とバス・サポート・ソフトウェア、プローブを組み合わせるもので、これによりシステム動作と時間相関をとりながら観測し、プロトコル解析から物理レイヤまで調べることで問題の原因をデバッグすることが可能となる。

ロジック・プロトコル・アナライザ・モジュールは、PCIeの設計、テスト、デバッグのためのプロトコル・アナライザとロジック・アナライザの利点の両方を備えており、プロトコル・アナライザの機能としては、物理レイヤのイベントと相関をとったプロトコル・トラフィック・フローの解析、表示のための統合データ表示機能がある。一方のロジック・アナライザの機能としては、プロービング・オプション、波形表示機能、シンボル表示とレーン・データの逆アセンブル・リスト表示機能が備えられている。

また、リアルタイム、およびハードウェアによるサマリ・プロファイル・ウィンドウのポストプロセス統計表示により、システムの健全性を検証し、障害の特定、エラー、特定のトランザクション・タイプ、オーダ・セットなどの特定のパターンを検出することが可能なほか、トランザクション・ウィンドウにより、パケットにおけるプロトコルの動作、物理レイヤの動作に組み込まれたトランザクション・レベルの観測が可能だ。

さらに、独自のリスト・ウィンドウにより、レーンごとのシンボルにおけるパケットを詳細に表示することができるほか、波形ウィンドウにより、レーンごとの動作は広帯域オシロスコープのアナログ波形と相関をとって表示することができる。

TLA7SA16型およびTLA7SA08型は、それぞれ×8レーン、×4レーンをサポートしており、8.0GTのアクイジション・レート、×1~×16のPCI Expressのリンク幅をサポートする。いずれも、従来のPCI Expressの仕様を完全にサポートしているほか、リンク幅、リンク・スピード、バス・パワー・ステートの変化をダイナミックにトラックし、プロトコルのすべてのレイヤ(物理、データ、リンク、トランザクション)をスパンするトリガ・ステート・マシンを含んでいる。

加えて最大16GB長のメモリ(×16リンク)により、エラーおよびエラーの原因となる障害の両方を取込む可能性が高くなることに加え、メモリを有効利用するため、バスのすべてをストアしたり、リアルタイム・ハードウェア・フィルタとコンディショナル・ストアにより11日間、選択したトランザクションを保存することが可能となっている。