米Googleは4月12日(現地時間)、モバイル向けビジュアル検索技術を開発する英Plink Searchを買収したことを発表した。買収金額などの詳細情報は公開されていない。Android向けの画像検索サービス「Google Goggles」を強化するのが狙いだ。

「PlinkArt」の画面。iPhoneにも対応予定だったが、Googleの買収を受けて計画が変更されると思われる

Plinkはオックスフォード大の学生2人がスタートしたベンチャー企業で、Android向けのビジュアル検索アプリケーション「PlinkArt」を提供している。PlinkArtを用いると、携帯電話のカメラで撮影した絵画などの芸術作品の作品名やアーティスト情報を識別できる。検索して出てきた作品は他のユーザーと共有したりポスターを購入したしすることも可能。

またPlinkArtは2009年12月、Androidアプリコンテスト「Android Developer Challenge」の「教育/リファレンス」カテゴリで最優秀賞に選ばれており、Plinkによると、4週間で5万回以上のダウンロードがあったという。Plinkは、既存ユーザーはこれまで通りPlinkArtを利用できるとしている。

Plinkは今後、Googleの画像認識検索サービス「Goggles」の開発チームに加わる。

一方、Googleは今年2月の「Mobile World Congress 2010」で、Gogglesを使ってサクラダファミリア教会の画像を検索したり、光学文字認識と翻訳を組み合わせてドイツ語のレストランのメニューを英語に翻訳したりするなどのデモを披露していた。

Googleはこのところ、景気回復期に向けて雇用と買収を増やしているが、英国企業を買収するのはPlinkが初となる。